ドライマウスの患者数
子供も襲う!「ドライマウス」の患者数について
現代病の一つでもある「ドライマウス(口腔乾燥症)」の患者数は現在増加傾向にあります。日本での患者数は推定で800万人、予備軍は3,000万人といわれています。日本人の人口から考えると25%、つまり4人に1人はドライマウス予備軍といわれているのです。増加した原因としては、今までの潜伏患者が明らかになったことも原因の一つともいえますが(年々オーラルケアの意識が高まったことによってドライマウスを認識してきたこと、ドライマウスが病気として一般的に認知されるようになってドライマウスの症状に気付く人が増えてきたことなど)それ以外にも様々な理由があります。
まずは社会が全体的に高齢化してきたことです。人間は年を取るにつれて唾液を作り出す外分泌腺の働きが低下してきます。そのためドライマウスは若年層よりも高年層に多く見られる疾患で、日本が高齢社会となった今、必然的にドライマウス患者も増えているのです。
さらに生活習慣の大きな変化も原因といわれています。硬いものを食べなくなったことによる唾液分泌の低下、精神的ストレスの増加、慢性的な運動不足などの生活習慣がドライマウスにつながっている場合が多です。現代病といわれている所以はここにあります。
年齢や性別も関係している場合があります。一般的にドライマウスは40歳以上の更年期に発症しやすい病気で、特に女性によく見られる傾向があります。女性患者が多い理由として、「シェーグレン症候群」という唾液にも関係する外分泌腺の病気が圧倒的に女性に多く、そのシェーグレン症候群が原因でドライマウスを起こす患者さんが多いからです。
しかしながらドライマウスは大人だけではなく子供が発症するケースもあります。子供の場合は、子供自身が体の変化に気づくというよりは、食事中によく水を飲むようになった、いつもペットボトルや水筒が手放せないなどの行動から親御さんが気付くというケースが多いようです。